物流・運送業界において深刻なドライバー不足が長期化する中、人員の確保や採用活動の難航に頭を悩ませている担当者の方は多いのではないでしょうか。
- 求人を出しても若い人から応募が来ない
- 採用できてもすぐ辞めてしまう
- ベテランドライバーの高齢化が進んでいる
- 急な欠員が出ると配車が回らない
- 採用活動を続けても、必要な人数に追いつかない
トラックドライバー不足は、求人広告を増やすだけでは解決しにくい課題です。
特に若年層を採用したい場合は、給与だけでなく、働き方、教育体制、職場の雰囲気、将来性まで含めて見直す必要があります。
この記事では、ドライバー不足に悩む企業ができる対策を、採用・定着・業務改善・外部人材活用の4つの視点から解説します。


ドライバー不足は「採用数」だけの問題ではない

若年層に選ばれにくい職場になっていないか
若手ドライバーを採用したい企業は多いですが、若年層は求人を見るときに「給与」だけで判断しているわけではありません。
- 勤務時間は安定しているか
- 休みは取りやすいか
- 未経験でも教えてもらえるか
- 事故やトラブル時に会社が支えてくれるか
- 将来も続けられる仕事なのか
こうした点を見ています。
求人票に「やる気のある方歓迎」「経験者優遇」と書くだけでは、若年層には魅力が伝わりにくくなっています。
企業側が当たり前だと思っている仕事内容やサポート体制も、求職者に伝わらなければ選ばれる理由になりません。

ベテランドライバー頼みの体制には限界がある
長く働いているベテランドライバーが現場を支えている企業ほど、人材不足の影響を受けやすくなります。
ベテランドライバーに難しいルートや長時間運行が集中すると、本人の負担が増えます。
さらに、新人教育まで任せようとすると、教える余裕がなくなり、若手が育ちにくくなります。
ドライバー不足対策では、今いる人に頑張ってもらうだけでなく、会社として人が育ち、定着する仕組みを作ることが重要です。
企業ができるドライバー不足対策
1.求人票を「会社目線」から「求職者目線」に変える
まず見直したいのが求人票です。
ドライバー求人では、給与や勤務時間、休日、配送エリア、車種、荷扱いの有無などを具体的に書くことが大切です。
たとえば、以下のような情報です。
| 求人で伝えるべき項目 | 書き方の例 |
|---|---|
| 配送エリア | 県内ルート中心、長距離なし、関東圏配送あり |
| 車種 | 2t、4t、大型、冷凍冷蔵車など |
| 荷扱い | 手積みあり、カゴ台車中心、フォークリフト使用など |
| 勤務時間 | 早朝出勤あり、日勤中心、夜勤ありなど |
| 教育体制 | 同乗研修あり、未経験者向け研修あり |
| 休日 | 週休2日、シフト制、希望休の相談可など |
若年層や未経験者は、仕事内容が見えない求人には応募しづらいものです。
「どんな1日になるのか」がわかる求人にすることで、応募前の不安を減らせます。
2.若手が不安に感じるポイントを先に説明する
若年層がトラックドライバー職に不安を感じやすいのは、次のような点です。
- 事故を起こしたらどうなるのか
- 大型車を運転できるようになるまで教えてもらえるのか
- 体力的に続けられるのか
- 怖い先輩ばかりではないか
- 休みが取れないのではないか
この不安に答えないまま求人を出しても、応募につながりにくくなります。
求人票や採用ページでは、「同乗研修の期間」「事故時のサポート」「未経験者の育成方法」「相談できる担当者」などを具体的に伝えましょう。
若手採用では、強い言葉で応募を促すより、不安を一つずつ取り除くことが大切です。
3.労働時間と休みを見直す
ドライバー不足対策では、労働時間や休日の見直しも欠かせません。
長時間労働が続く職場では、若年層の応募が集まりにくく、採用できても定着しにくくなります。
また、既存ドライバーに負担が集中すると、さらに離職が増える可能性もあります。
すぐにすべてを改善するのが難しい場合でも、以下のような見直しから始められます。
- 配送ルートを組み直す
- 荷待ち時間を把握する
- 休憩を取りやすい配車にする
- 長距離と近距離の担当を分ける
- 繁忙期だけ外部人材を活用する
労働時間の改善は、採用力だけでなく、既存ドライバーの定着にも関わります。
4.教育体制を整えて未経験者を受け入れる
経験者採用だけに頼ると、採用対象が限られます。
若年層を採用したいなら、未経験者や経験の浅い人を育てる体制が必要です。
たとえば、以下のような教育体制を整えましょう。
| 教育項目 | 内容 |
|---|---|
| 同乗研修 | 配送ルート、納品ルール、運転時の注意点を教える |
| 安全教育 | 車間距離、バック時の確認、日常点検を確認する |
| 荷扱い教育 | 積み方、荷崩れ防止、破損防止を教える |
| 報連相 | 遅延、事故、納品ミス時の連絡方法を共有する |
| 独り立ち後フォロー | 最初の1か月は定期的に面談・声かけを行う |
未経験者は、最初の不安が大きい時期に放置されると離職しやすくなります。
「入社後に誰が、何を、どの順番で教えるのか」を決めておくことが重要です。
5.既存ドライバーの定着を優先する
ドライバー不足対策というと、新規採用に目が向きがちです。
しかし、今いるドライバーが辞めてしまえば、採用しても人員は増えません。
まずは既存ドライバーの定着を高めることが重要です。
特に確認したいのは、次のような点です。
- 特定の人に難しいルートが偏っていないか
- 残業や休日出勤が一部の人に集中していないか
- 事故やクレーム時に本人だけの責任にしていないか
- 配車担当と現場のコミュニケーションが取れているか
- 給与や手当の基準がわかりやすいか
ドライバーが辞める理由は、給与だけとは限りません。
人間関係、配車の不公平感、相談しづらさ、将来への不安も離職につながります。
6.採用チャネルを増やす
求人媒体だけに頼っている場合は、採用チャネルを広げることも必要です。
たとえば、以下のような方法があります。
- 自社採用サイトを作る
- SNSで職場の雰囲気を発信する
- 社員紹介制度を作る
- ハローワークを活用する
- 地域の学校や職業訓練機関と接点を作る
- 人材紹介サービスを活用する
若年層に向けては、会社の雰囲気が伝わる写真や動画も効果的です。
「どんな車に乗るのか」「どんな先輩がいるのか」「休憩室や車庫の雰囲気はどうか」が見えるだけでも、応募のハードルは下がります。
7.採用だけでなく外部人材の活用も検討する
採用活動は大切ですが、すぐに結果が出るとは限りません。
- 求人を出しても応募が来ない
- 応募が来ても条件が合わない
- 採用できても独り立ちまで時間がかかる
こうした状況では、採用だけで人員不足を解消しようとすると、現場に無理が出ます。
そこで検討したいのが、ドライバー派遣の活用です。
ドライバー派遣は、急な欠員や繁忙期だけでなく、若手を育成している間の一時的な人員補充にも使いやすい方法です。
正社員採用で将来の人材を育てながら、足りない期間を派遣で補う。
この考え方を持つことで、採用活動と現場維持を両立しやすくなります。
ドライバー不足対策でやってはいけないこと
条件を隠して採用する
応募を増やしたいからといって、勤務時間や荷扱い、残業、休日の実態をあいまいにするのは避けましょう。
入社後に「聞いていた内容と違う」と感じられると、早期離職につながります。
結果として、採用コストも教育コストも無駄になってしまいます。
求人では、良い面だけでなく、業務上大変な点も正直に伝えることが大切です。
とにかく若い人だけを狙う
若年層採用は重要ですが、若い人だけに絞りすぎると採用機会を逃すことがあります。
経験者、シニア層、女性ドライバー、未経験からの転職希望者など、採用対象を広げることで人材確保の可能性は高まります。
既存社員に負担をかけ続ける
人手不足を既存ドライバーの残業や休日出勤で埋め続けると、現場の疲労がたまります。
一時的には配車が回っても、長く続けば離職や事故リスクにつながる可能性があります。
採用不足にドライバー派遣を活用するメリット

急な欠員や繁忙期に相談しやすい
ドライバー派遣は、急な退職、体調不良、免許停止、繁忙期の配送量増加など、一時的に人員が必要な場面で活用しやすい方法です。
自社採用では、求人掲載から応募、面接、入社まで時間がかかります。
その間に配送が止まってしまうと、取引先への影響も出かねません。
派遣で一時的に人員を補うことで、現場を維持しながら採用活動を進めやすくなります。
若手育成の時間を確保しやすい
若手を採用しても、すぐに一人で配送を任せられるとは限りません。
同乗研修、ルート習得、安全教育、荷扱いの確認など、育成には時間がかかります。
その期間に既存社員だけで不足分を埋めようとすると、教育担当者にも負担がかかります。
派遣ドライバーを活用すれば、育成中の一時的な穴を補いながら、新人教育に時間を使いやすくなります。
派遣と人材紹介を使い分けられる
短期的な欠員対応には派遣、長期的な採用には人材紹介というように、目的に応じて使い分ける方法もあります。
アズスタッフでは、ドライバー領域に特化し、派遣だけでなく人材紹介にも対応しています。
全国対応のネットワークと登録ドライバー数25万人超の体制を活かし、小型2t・中型4t・大型、フォークリフトなど幅広い業務に相談できます。
利用企業13,000社以上の実績があり、派遣後も継続フォローを行っているため、急な欠員や繁忙期対応だけでなく、採用活動と並行した人員確保にも活用しやすい選択肢です。
若手採用を進める場合、採用後の教育体制まで整えておくことが欠かせません。
新人ドライバーを定着させる育成方法は、以下の記事で詳しく解説しています。

まとめ
ドライバー不足対策は、求人広告を増やすだけでは不十分です。
若年層に選ばれるためには、求人票の見直し、労働時間や休日の改善、教育体制の整備、既存ドライバーの定着支援が必要です。
また、採用対象を広げ、SNSや社員紹介、人材紹介など複数の採用チャネルを活用することも大切です。
一方で、採用や育成には時間がかかります。
急な欠員や繁忙期、人材が育つまでの期間を既存社員だけで支え続けると、現場の負担が大きくなります。
自社で採用・育成の仕組みを整えながら、足りない人員はドライバー派遣で補う。
この考え方を持つことで、ドライバー不足に対して現実的な対策を取りやすくなります。
ドライバー不足の対策は、求人票の見直しだけでなく、採用コスト・若手育成・外部人材の活用まで含めて考えることが大切です。
自社の状況に近い課題がある方は、以下の記事も参考にしてください。


ドライバー不足に悩む企業の方へ
「若手を採用したいが応募が集まらない」
「急な欠員で配車が回らない」
「採用活動と現場対応を同時に進めたい」
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派遣だけでなく人材紹介にも対応しているため、短期的な人員補充から長期的な採用相談まで、自社の状況に合わせた選択肢を検討できます。


